ページ

2015年9月13日日曜日

ジェイ・ルービン『日々の光』書評書きました

本日2015年9月13日付けの日本経済新聞書評欄にジェイ・ルービン『日々の光』の書評書きました。
http://www.nikkei.com/article/DGKKZO91677940S5A910C1MY6000/
第二次大戦における日系人の強制収容をテーマに、日米の様々な人々が登場する小説になっています。ジェイ・ルービンは村上春樹などの翻訳者として、その優れた訳で知られていますが、小説家としても優秀なことがわかります。人種主義者の白人牧師、戦争に協力した日本の技師、苦しむ日系人の女性たちなど、様々に隔たった人々を内側から掴み、読者に伝えることに成功しています。主人公が本当の記憶を辿っていく過程は、まるでミステリーのように読者を引き込まずにはいられません。