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2019年6月17日月曜日

6月15日の朝日新聞でベロヴァー『湖』書評しました

2019年6月15日の朝日新聞朝刊書評欄でビアンカ・ベロヴァー『湖』(阿部賢一訳、河出書房新社)を書評しました。
https://book.asahi.com/article/12456338
ここで全文を読むことができます。
暴力的な世界を子供がたった一人で生き抜き成長していくお話です。クンデラのお洒落小説でも、フラバルの面白小説でもないベロヴァーのひたすらリアル小説は、チェコ文学のもう一つの流れを教えてくれます。
こういうのを訳してくれる阿部賢一さんは本当にすごい人たと思いました。

2019年6月2日日曜日

連載エッセイ『街と小説』国立編、大岡昇平編書きました

連載エッセイ『街と小説』国立編、大岡昇平編書きました。
http://rittorsha.jp/column/2019/05/6-2.html
大岡昇平の『武蔵野夫人』は有名な作品ですが、実際に読んでみると奇妙な点が多いです。登場人物の二人が恋に落ちるのが「恋ヶ窪」という場所だし、ビルマ戦線から帰って来た青年はデート中も常に地形を気にして、今攻撃されたとしてどう逃げたら生き残れるかばかり考えているし。今回のエッセイではこうした過剰な部分を中心に書いてみました。

6月1日の朝日新聞でミヤギフトシ『ディスタント』書評しました

2019年6月1日の朝日新聞朝刊書評欄でミヤギフトシさんの『ディスタント』(河出書房新社)を書評しました。
https://book.asahi.com/article/12417451
ミヤギさんとは以前、イベントでご一緒したのですが、シャイで繊細なお人柄が魅力的な方でした。アーティストとして作品を作りながら、こんなにも詩的な小説を書いてしまうとは。とにかく綴られている愛が切ないです。おすすめ。