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2015年8月18日火曜日

初の対談集『読んで、訳して、語り合う。』が発売されます

初の対談集『読んで、訳して、語り合う。』が10月9日にリットーミュージックから発売されます。
http://www.amazon.co.jp/dp/4845626519

目次は以下のとおりです。

いしいしんじ「越境する作家たち」
岸本佐知子「翻訳家ができるまで」
堀江敏幸「文芸で越境する」
内田樹、沼野充義「村上春樹の“決断"」
芳川泰久「『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』をめぐって」
柴田元幸「アメリカ文学の境界線」
藤井光「マイノリティ、メタフィクション、現代小説のリアル」
星野智幸「世界のマイノリティ」
小野正嗣「わたしたちが大学生だったころ」

今までいろいろな場所でやってきた対談に、小野正嗣さんとの語り下ろし対談もつきました。
おまけに、西加奈子さんには力強い帯の言葉もいただきました。感謝しております。
すごく濃厚で楽しい対談集になったと、勝手に自分で思っております。
読み直してみて、しみじみいろんな人にお世話になってきたなあと感慨深かったです。
対談してくださったみなさま、関わったスタッフのみなさま、どうもありがとうございます。

2015年8月17日月曜日

『本の雑誌』9月号新刊めったくたガイド書きました

『本の雑誌』9月号に新刊めったくたガイドを書きました。
http://www.webdoku.jp/
今回取り上げた作品は以下のとおりです。

エリック・ホッファー『この時代の気質』柄谷行人訳、ちくま学芸文庫。
ブルース・チャトウィン『ウイダーの副王』旦 敬介訳、みすず書房。
ハニフ・クレイシ『言葉と爆弾』武田将明訳、法政大学出版局。

ホッファーは今の世の中だからこそ当てはまる感じがしますね。クレイシは『ロンドン・キルズ・ミー』などで一世を風靡しましたが、評論も素晴らしいことを初めて知りました。チャトウィンはやっぱりいいです。19世紀のブラジルとアフリカがこんなに繋がっていたなんて知りませんでした。

2015年8月16日日曜日

『早稲田文学』2015年秋号にデリーロ『ホワイト・ノイズ』最終回載りました

『早稲田文学』2015年秋号にデリーロ『ホワイト・ノイズ』の最終回が載りました。
http://www.bungaku.net/wasebun/magazine/wasebun2015au.html
長いこと続いた連載も終りかと思うと感慨深いです。とはいえ、まだ本の最後までは到達していません。残りの部分を加えて、水声社から刊行される予定です。がんばります。

2015年8月15日土曜日

又吉直樹『火花』書評書きました

共同通信に、又吉直樹『火花』の書評書きました。
http://www.oita-press.co.jp/1002000000/2015/08/09/KA20150724DH1424300010
全国の地方紙に掲載されています。
話題を集めている『火花』ですが、作品そのものの内容についての批評は意外と少ないようです。ですが実際に読んでみると、人間の世界を超越したイメージや、性の境界線が曖昧になる部分など、興味深い思考が息づいています。芸術論としての漫才、技術でもだめ、勢いでもだめ、両者のバランスでもだめ、ただ直感を研ぎ澄ませていくことだけが大切だ、というのは真理だと思いました。
書評では書き切れませんでしたが、沖縄二世の文学という面からも考察できるのではないかと思います。