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2019年3月30日土曜日

北海道新聞で中村和恵さんが『ポイント・オメガ』書評してくださいました

2019年3月10日の北海道新聞朝刊で中村和恵さんが『ポイント・オメガ』(水声社)を書評してくださいました。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/285072
とても嬉しいです。
中村さんは詩人で英語圏文学研究者、かつエッセイストなんですけど、「言葉使い」と呼んでくれとおっしゃいます。なんだか魔法使いみたいでいいですよね。

3月30日の朝日新聞でワベリ『トランジット』を書評しました

2019年3月30日の朝日新聞朝刊書評欄でアブドゥラマン・アリ・ワベリの『トランジット』(水声社)を書評しました。
https://book.asahi.com/article/12250721
最近アフリカ文学に興味が出てきて、クッツェーだけでなくソマリアのヌルディン・ファラーやナイジェリアのケン・サロ・ウィワなど読んでいます。ものすごい書き手がたくさんいるんだなあ、と驚きます。
ワベリはジブチの作家で、フランス語圏では定評のある書き手です。本書ではなぜ人々はヨーロッパやアメリカに押し寄せるのかを深く思考しています。ワベリは大学院ではファラーやアルジェリアのアシア・ジェバールを研究していたそうです。

2019年3月16日土曜日

3月16日の朝日新聞でチェ・ウニョン『ショウコの微笑』書評しました

2019年3月16日の朝日新聞朝刊書評欄でチェ・ウニョン『ショウコの微笑』(CUON)を書評しました。https://book.asahi.com/article/12212831
パク・ミンギュやハン・ガンなど韓国文学には素晴らしい書き手がたくさんいますが、このチェ・ウニョンも素晴らしいです。
女子高生のショウコが韓国に一週間ホームステイにきたところから、その後の10年間の交流をじっくり描いていきます。英語・日本語・韓国語を使いながら、国単位ではなく剥き出しの個人として、主人公の女性と祖父、そしてショウコが、主に手紙を通じて向い合います。
きれいごとを越えた先にこそ深い出会いがあることを教えてくれる作品です。

2019年3月2日土曜日

3月2日の朝日新聞でハン・ガン『すべての、白いものたちの』を書評しました

2019年3月2日の朝日新聞朝刊読書欄でハン・ガン『すべての、白いものたちの』(河出書房新社)を書評しました。
https://book.asahi.com/article/12175719
ブッカー国際賞を受賞した『菜食主義者』(クオン)で知られるハン・ガンですが、5冊目の邦訳である本書も素晴らしいです。エッセイとも小説ともつかない文章で、生まれてすぐに亡くなった姉への思いを綴っています。斎藤真理子さんの翻訳も実に見事です。