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2018年6月30日土曜日

『週刊新潮』で山内マリコ『選んだ孤独はよい孤独』を書評しました

2018年7月5日号の『週刊新潮』で、山内マリコの『選んだ孤独はよい孤独』を書評しました。
http://www.shinchosha.co.jp/shukanshincho/
気が弱い主人公たちが昔からの悪友や美人の彼女や同棲相手の男につけ込まれ、気づいたら精神も肉体もコントロールされている。さあどうするか、というテーマが繰り返し出てきます。ああ、こういうの読みたかったんだ! というものすごい心の叫びが、僕の中に湧き上がってきました。とても良い作品ですね。それにしても、山内さんはどうしてここまで男心が分かるんでしょう。本気で尊敬します。

朝日新聞で多和田葉子『地球にちりばめられて』を書評しました

2018年6月30日の朝日新聞朝刊で多和田葉子『地球にちりばめられて』を書評しました。
https://www.asahi.com/articles/DA3S13563412.html?iref=pc_ss_date
複数の言語を横断しながら遊び、旅をしていく作品です。読んでいてとても楽しかったです。でもそこには、日本語を日本から解放しようという強い意志が感じられました。ノルウェーやドイツといった今のヨーロッパの空気に満ちた小説ですね。

2018年6月28日木曜日

連載エッセイ『街と小説』、ロサンゼルス編プロローグをアップしました

立東舎のサイトで連載しているエッセイ『街と小説』のロサンゼルス編プロローグをアップしました。
http://rittorsha.jp/column/2018/06/3-0.html
アメリカで自動車教習を受けたときの話を書きました。

2018年6月27日水曜日

7月21日にB&BでDJイベントをします

2018年7月21日に下北沢のB&BでDJイベントをします。タイトルは
「B&B 6th Anniversary MUSIC FES」です。
http://bookandbeer.com/event/20180721/
30分の時間をもらったおのおのが好きな曲を書けておしゃべりをし、ついでにサインもする、という企画です。入場料は千円で、一日出入り自由です。
僕の出番は午後3時から3時半です。お気に入りのラップやロックなどをかけようかと思っています。ご興味があれば。

2018年6月24日日曜日

『英語教育』でブコウスキー『郵便局』について書きました

『英語教育』2018年7月号でチャールズ・ブコウスキーの『郵便局』について書きました。
https://www.taishukan.co.jp/book/b370927.html
やっぱり良い本ですね。ブコウスキーは労働の現実を描いた社会派の作家だ、という評価が定着してほしいものです。

紀伊國屋書店笹塚店で「都甲幸治さんの百冊」フェアやってます

紀伊國屋書店笹塚店で「都甲幸治さんの百冊」フェアやってます。
https://www.kinokuniya.co.jp/c/store/Sasazuka-Store/index.html
僕が今読んで面白いと思っている本を百冊(実はそれ以上)選びました。大量のコメントを付け、特別エッセイまで付けた冊子も用意しています。サイン本コーナーも用意しました。ご興味があれば。

2018年6月23日土曜日

『朝日新聞』で黒田龍之助『物語を忘れた外国語』を書評しました

『朝日新聞』2018年6月23日朝刊で黒田龍之助『物語を忘れた外国語』を書評しました。
https://www.asahi.com/articles/DA3S13552709.html?iref=pc_ss_date
黒田龍之助の本は本当に面白いですね。文章は上手いし、ピリッとした皮肉がいいし、おまけにすべての語学学習者に役立つ英知に満ちています。楽しく読める肩の凝らないエッセイのふりをして、ものすごく深いことを言っている本だなあ、と思いながら書評しました。大好き。

『西日本新聞』でフィリップ・ロスの追悼文を書きました

『西日本新聞』2018年6月5日朝刊でフィリップ・ロスの追悼文を書きました。
https://www.nishinippon.co.jp/
現代アメリカで最重要の作家の一人であるにもかかわらず、現在日本で流通している作品は2冊しかありません。もったいないかぎりです。これを機に、少しでも多くの方がロスの作品を読んでくださるといいなあ、と思って書きました。

2018年6月21日木曜日

『朝日新聞』で岸政彦『はじめての沖縄』を書評しました

2018年6月16日付けの朝日新聞朝刊で岸政彦『はじめての沖縄』(新曜社)を書評しました。
岸さんのこの本は文章も空気感もすべてが素晴らしいです。ためらいながら考えるというスタイルがとてもいい。他の本も全部読みたくなりました。

連載エッセイ『街と小説』、金沢編の吉田健一「金沢」がアップされました

立東舎のサイトで連載しているエッセイ『街と小説』、金沢編の吉田健一「金沢」がアップされました。
http://rittorsha.jp/column/2018/06/2-3.html
タイトルは「金沢にはチョコパフェがない」です。
吉田健一の文章はけっこう難しいのですが、読んでいると不思議な時間感覚が体験できます。現代日本文学の一つの極北という感じです。

2018年6月8日金曜日

(再掲)明日6月9日にB&Bでくぼたのぞみさんと対談をします

2018年6月9日にB&Bで翻訳家のくぼたのぞみさんと対談をします。
http://bookandbeer.com/event/20180609_a/
タイトルは「J. M. クッツェーをくぼたのぞみさんと読む」で、発売されたばかりの『モラルの話』(人文書院)や、去年出た『ダスクランズ』(人文書院)を中心に、広くクッツェー作品について話します。楽しみにしています。
まだ残席ございます。ご興味があれば。

2018年6月7日木曜日

中村和恵さん、平凡社ライブラリー編集長Tさんとの鼎談5回目がアップされました

中村和恵さん、平凡社ライブラリー編集長Tさんとの鼎談5回目がアップされました。
https://tanemaki.iwanami.co.jp/posts/774
タイトルは「言葉に救われる経験」です。

中村和恵さん、平凡社ライブラリー編集長Tさんとの鼎談4回目がアップされました

中村和恵さん、平凡社ライブラリー編集長Tさんとの鼎談4回目がアップされました。
https://tanemaki.iwanami.co.jp/posts/543
タイトルは「〈あいだ〉の世界文学」です。

2018年6月6日水曜日

堀江敏幸さんのインタビューをしました

2018年6月4日に東京大学駒場キャンパスで、堀江敏幸さんの公開インタビューをしました。
http://iibungaku.com/news/15.php
楽しく、深いお話をたくさん聞くことができました。堀江さん、関係者の皆様、どうもありがとうございました。
なお、当日の様子の動画は飯田橋文学会のサイトで公開される予定です。
文章での記録は『文學界』に掲載されたあと、東京大学出版会から書籍として刊行されます。

連載エッセイ『街と小説』、古井由吉「雪の下の蟹」編をアップしました

立東舎のサイトで連載しているエッセイ『街と小説』の、古井由吉「雪の下の蟹」編をアップしました。
http://rittorsha.jp/column/2018/06/2-2.html
アイディアに満ちた古井由吉の文章は本当に素晴らしいです。街の上に積もり、うねる雪がいつしか海のイメージに重なり、その下で春を待つ人々は蟹になります。

『週刊新潮』で『須賀敦子エッセンス1』について書きました

2018年6月7日刊行の『週刊新潮』で『須賀敦子エッセンス1』について書きました。
https://www.bookbang.jp/review/article/553846
ここで全文を読むことができます。
素晴らしい文章で綴られていくのは、コルシア書店を中心とした愛の共同体が一度は生まれ、そしてそれが崩壊していく様子です。読んでいると、いつしか自分もその一員となってしまい、だからこそ胸を締め付けられるような気持ちになります。お奨め。