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2014年5月9日金曜日

『新潮』に筒井康隆『創作の極意と掟』について書きました

『新潮』6月号に筒井康隆『創作の極意と掟』について書きました。
『文学部唯野教授』など痛烈な小説で知られる筒井康隆ですが、この本では創作をする上での心がけについて、とても親切に語っています。
すぐれた評論になっているだけではなく、これがまたすこぶる面白い。しかも、小説のすごみはどこからくるかなど、とても勉強になります。色川武大からプイグまで、この本を読んだら次に読みたい本が増えて困るほどです。
いちばん驚いたのは、筒井が谷川流『涼宮ハルヒの消失』から影響を受けて作品を書いている、と告白しているところでした。自分より40歳ほど下の人からも学べる、というのは凄まじいほどの精神の若さではないでしょうか。こういう書き手が日本語の世界にいてくれて本当によかったと思います。