『朝日新聞』2020年9月16日朝刊の「折々のことば」で紹介されました。
https://www.asahi.com/articles/DA3S14623484.html?iref=pc_ss_date
新刊『「街小説」読みくらべ』の中の一節で、こういう言葉です。
「そうした売る気ゼロの岩波文庫が中学生の僕にはたまらなくかっこよく見えた。」
今はなき吉祥寺ロンロンの書店、弘栄堂に杉田玄白の『蘭学事始』を買いに行くシーンに出てきます。翻訳の苦痛と快楽を描いた作品としては一番ではないでしょうか。とはいえ、正直ここを選んでいただいたのはものすごく意外でした。でもよく考えたら、本質をついた選択かも。もちろん今でも岩波文庫は大好きです。鷲田清一先生、どうもありがとうございました。